かーたんゆあのドラクエ10、アストルティアの思い出

ドラクエ10のブログ、アストルティア生活を満喫するかーたんゆあの日常

エピソード26-8 5000年の旅路 遙かなる故郷へ Ver.4.0

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そこに指針監督官のベルマがやってくる。

ククク、傑作だな。最高の眺めじゃないか。貴様のような薄汚いよそ者にはやはり牢獄が似合っているぞ。

私を覚えているか?かーたんゆあ。元指針監督官ベルマだ。少し前までは今の貴様と同じように収監されていたが、ドミネウス陛下から恩赦をたまわり、新たに矯正執行官というやりがいのある仕事を頂いたのだ。

貴様のような犯罪者を更生させて、エテーネ王国のために尽くす従順な存在に生まれ変わらせるのが私の任務。

どんな無価値なクズであろうとまばゆい黄金のごとき価値ある人間に私が矯正してやろう。

ククク、今日はぐっすり眠るがいい。明日を楽しみにな。

 

かーたんゆあはベッドに横たわり眠りについた。

「ニャア、ニャア・・」

ネコの鳴き声で目を覚ますかーたんゆあ。

鳴き声のする方をみると、黒猫のチャコルがいた。

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隣に巾着袋が置いてある。

「にゃんにゃん!」

 

巾着袋を開いて欲しそうなので、開いて中身を取り出した。

中には命の石が3個入っていた。

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そして巾着袋の中には手紙も入っていた。

#明日、あなたは処刑される。その時が来たら、黄金の釜に命の石を投げ入れて。

「にゃおーん」

チャコルは帰っていった。

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かーたんゆあは再びベッドに入り眠りについた。

 

そして夜が明けた。

ベルマがやってくる。

目は覚めたか、ゴミ虫。さっさと起き上がって牢から出ろ。

かーたんゆあは外の広場に連れ出された。

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広場には黄金の釜がグツグツ煮だっている。 釜のまわりをエテーネの国民が囲み、広場の最上段にはドミネウス王がいた。

エテーネ王国に極刑はない。その甘さが犯罪者をつけあがらせてきたのだ。罪にはそれに見合う罰が必要である。

ために、第49代エテーネ王国ドミネウスの名において、黄金刑の復活を宣言するものである!

手を叩き、沸き上がるエテーネ国民。 黄金の釜の前に立たされるかーたんゆあ。

エテーネ国民に紛れてディアンジ、ザグルフ、ファラスの姿がある。

ベルマが言う。

重罪人、バディンドよ!黄金の釜が汝に更生の輝きを見出したのなら、今一度汝を信じよう!

罪深きかーたんゆあに黄金の審判を!

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バディンド は黄金の釜に勢いよく飛び込んだ。

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黄金の窯から、黄金のバディンドが出てきた。

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重罪人、かーたんゆあ!黄金の釜が汝に更生の輝きを見出したのなら、今一度汝を信じよう!

罪深きかーたんゆあに黄金の審判を!

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かーたんゆあは黄金の釜に命の石を3個投げ入れた。

すると黄金の釜から3体のゴールドマンが現れ、広場で暴れだした。

 

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エテーネ国民は皆逃げ出していく。

かーたんゆあさん、こっちですよ!

ザグルフが先導し、かーたんゆあは逃げ出した。

ベルマはゴールドマンに殴り飛ばされ意識を失っている。

ディアンジが煙幕で視界を遮る。

よかったかーたんゆあさん、ご無事でなによりですよ。

煙幕をしこたまたいておきました。早いとこずらかりましょう!

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ゴールドマンが追ってくるが、ファラスが加勢する。

ここは自分が!

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逃げるかーたんゆあに、ドミネウス王が追ってきた。

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逃さんぞ!国賊め!国王たる余の刃をもって、貴様に裁きを下してくれよう。

迫りくるドミネウス王。

そこにクオードが加勢した。

 

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血迷ったかクオード!今すぐ剣をひけい!

ここは俺が食い止める!かーたんゆあはエテーネを離れろ!迷惑をかけてすまなかった。

ディアンジが炎の壁を作り逃げようとするが、ドミネウス王は炎の中を平然と歩いてくる。

こうまでして父に歯向かうとは、本当にお前は聞き分けのない息子だ。

ドミネウス王の服が炎に焼かれる。

その様子を見てクオードが驚く。

なんなんだ、貴様は。父上はどうした?

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ドミネウス国王の胸には巨大な赤い宝石が埋め込まれていて、身体は操り人形のようだ。

余こそエテーネの王。余の意にそわぬ者は殺して殺して殺しつくすのみ!

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かーたんゆあとクオードが協力してドミネウス王の人形を倒した。

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駆けつけた国王軍の兵士たちにクオードが言う。

大臣に急ぎ報告せよ。陛下は得体の知れぬ替え玉であった。替え玉の謀略により罪人にしたてられたかーたんゆあは潔白であったとな。

格好がつかんな。お前を助けるつもりだったのに逆にお前に助けられてしまうとは。

ぎりぎりになってすまなかった。言い訳にもならんが、軟禁されてて駆けつけるのが遅れたんだ。

クオードが壊れた人形を見る。

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幻灯機と同じ刻印。これも王家の秘宝のひとつなのか。

秘宝の目録に目を通した時、このような人形があったのを覚えている。

容姿だけにとどまらず人格までもそっくりにマネて、あたかも本人のように振る舞う。錬金術の秘奥たる遺産だ。

 

人形の側に何かが落ちているのに気がつくクオード。

そこにファラスがやって来た。

おーい、かーたんゆあ!無事で本当によかった!お前が処刑されてしまうとメレアーデ様から聞いた時には気が気でなかったぞ。

クオードが拾ったのはカギのようなものだった。

これは・・時見のカギか?

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突然、人形が爆発して跡形もなく消えてしまった。

ち、証拠隠滅か。

黄金の釜に命の石を放り込み、魔物を生み出して混乱を誘うとは。メレアーデ様はたいした策士ですな。

クオードが驚く。

姉さんの指示だったのか!?

ええ。陛下にかーたんゆあの助命を嘆願しにいく一方で最悪の場合を考え、我々に手紙で指示を出していました。

しかし妙ですね。作戦を立てておいてこの場にお見えにならないというのは。

クオードは焦った表情だ。

くそ、嫌な予感がする。

駆け出すクオードをファラスが呼び止める。

クオード坊っちゃん、どちらへ!

国王の執務室だ!父に会いに行ったなら姉さんは執務室に向かったはずだ。

あと、坊っちゃんはやめろ!

ファラスがかーたんゆあに頼む。

かーたんゆあよ。そなたを見込んで頼みたい。クオード坊っちゃんをお助けしてくれ。

自分はマローネ様とお子をお守りせねばならん。

陛下の替え玉と言い、メレアーデ様のことと言い、どうにも胸騒ぎがして仕方だないのだ。

姉弟のこと、くれぐれも頼んだぞ。

かーたんゆあはクオードを追って執務室に向かった。

かーたんゆあ、どうしてここに?

かーたんゆあはファラスに頼まれたことを伝えた。

そうか、ファラスが。あのおせっかいめ。

いいだろう、一緒に来てくれ。この先、何があるかわからんしな。お前が一緒なら心強い。

クオードが先程拾ったカギを見せる。

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この時見のカギは、代々のエテーネ王に受け継がれてきたもので、これがなければ何人もこの先の時見の神殿には入れない。

執務室に入ったまま姉さんは出てきてないと聞いたんだが、ここにいない以上、時見の神殿にいる可能性が高いな。

クオードが扉の鍵穴に時見のカギを差し込むと、ゆっくりと扉が開いた。

エレベータで下へ移動する。

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俺たちが目指しているのは、王宮の下にある時見の神殿、その最奥に位置する時見の祭壇と呼ばれる聖域だ。

そこには時見の箱がまつられており、箱を介して時渡りのチカラを発動させることでエテーネの祖先は未来を予見してきた。

災害や飢饉のおとずれを事前に知り、対策を講じることで被害を最小限におさえる。

古来エテーネの民は、時見の箱と交信者である祭司長の言葉を頼りに、最良と思える未来を選び取ってきたんだ。

その祭司長の末裔が俺や姉さん、エテーネ王家の血脈というわけだ。

だがいつからか、国王は時の指針書を作って民衆に配るようになり、日々の行動や生き方にまで口をはさみだした。

指針の通りに生きれば良き生が約束される。逆に言えば指針に反するのは悪だと断ずるようになる。人とはそういうものだ。

こうして指針に従えという見えない強制力が国全体を覆い、息苦しさを生むことになる。この空気は誰にもどうすることも出来ない。だが、俺なら・・・

クオードとかーたんゆあは時見の神殿の最奥、時見の祭壇に向かった。

時見の祭壇の中には巨大な箱が宙に浮かんでおり、黄色く光り輝いている。

エテーネルキューブを巨大にしたようなものだ。

あれが時見の箱なのか。

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謎の装置を発見するクオード。

何か一つだけ光っているぞ。

装置に駆け寄り覗き込むと、中には意識を失っているメレアーデがいた。

姉さん!返事をしてくれ姉さん!

装置を叩くが返事がない。

装置から黄色い光が放出され、その光は時見の箱に吸収されている。

装置を観察し、ボタンがあったので押してみると扉が開いた。

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装置から出ていた黄色い光の放出が止まる。 メレアーデが目を開いた。

ああ、クオード。ここは?

クオードが心配そうに顔に手を添える。

しっかりして!何があったんだ?

お父様にかーたんゆあの処刑をやめてもらおうと・・・

そこでかーたんゆあがいることに気づくメレアーデ。

ああ、かーたんゆあ。よかった、無事だったのね。

再び意識を失ってしまった。 ドミネウス王の怒鳴り声がする。

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装置に触れるな!

時見の部屋から出てくるドミネウス王にクオードが言う。

父上、生きておられたのですね。てっきりあの人形に命を奪われ入れ替わられてしまったのではと。

政務など人形任せで良いのだ。時見の祭司である余の貴重な時間を雑事になぞ費やせるものか。

ではご自分の意志で替え玉を?

ドミネウス国王は答えない。

なんて無責任な!それが国王のすることか!

黙れ、口答えをするでない!メレアーデを装置に戻せ!

クオードが怒る。

何を言っているんだ!こんなに弱っているんだぞ!

時見の箱を見上げるドミネウス。

もっと時渡りのチカラを注がねばならん。メレアーデはお前と違い優秀だからな。必ずや箱を満たしてくれるであろう。

クオードも時見の箱を見上げる。

時渡りのチカラ。あの箱のために集めていたのか。

ヘルゲゴーグだけではチカラの収集が追いつかなくてな。時見の箱がその真価を発揮するには膨大なチカラが必要なのだ。

それで異形獣を放ったというのか。マローネ叔母さんも被害にあったんだぞ!

効率よく集められると思ったのだがな。高純度の時渡りのチカラを抽出するならやはりこの方法が良い。

さあ、もう気は済んだだろう。メレアーデを装置に戻すのだ。

あと少しで時見の箱が余にエテーネ王国の滅びを回避する未来を見せてくれる。

滅びの未来を回避すれば、余の名前は救国の王として末代まで、いや、未来永劫語り継がれるであろう!

救国の王として名を残せれば、愚弟など家系図を汚す惨めなシミ。虫食い穴にも等しくなる!

クオードが決意を固める。

パドレ叔父さんへの劣等感だけでこれだけのことをしでかしたのか。

ちがう!滅びの未来を回避するためだ!

お前にはまだわからんのだ。王の双肩に王国の未来と臣民の命。その全てがかかっていることの重さがな。

クオードが反論する。

あなたこそ訳のわからないことを!滅びの未来とか、さっきから何を言っているんだ!

今はわからずともよい。いかなる犠牲を払おうとも、我が王国の栄光を永遠のものとするだけだ。

ドミネウス王が時見の箱を仰ぎ見る。

時見の箱よ!神殿の祭司たる余に繁栄と栄光の未来を見せよ!

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時見の箱が光り輝く。 ドミネウス王の身体を黄色い光輪が包み込む。

ふはは、見える!見えるぞ!

ドミネウス王が驚く。

なんと!?そのような他愛のないことで・・・

かーたんゆあを睨みつけるドミネウス。

滅びの回避のために手をつくしていたが、箱の未来予知が上手く行かなかったのは貴様が存在していたからなのだな。

ドミネウス王がかーたんゆあに近づくが、クオードが立ちふさがる。

ドミネウス王が怒鳴りつける。

どけい!時見の箱に悪しき影響を与える雑音め!余が手ずから排除してくれようぞ!

クオードが剣を構える。

正気か!崇高なる王座を汚す暗愚の王め!貴様に聖王たる資格はない!

歯向かうか、この愚か者めが!つくづくお前には失望した。

時見の箱に杖を掲げるドミネウス。

箱よ!余にチカラを貸せ!

時見の箱が光り輝き、ドミネウスの身体を光輪が包み込む。

ドミネウスは魔物に姿を変えた。

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化け物め!二度と貴様を父とは呼ばぬ!

クオードとかーたんゆあは協力してドミネウスを倒した。

「崇高なる王座を汚した罪、万死に値する。だが聖域を汚すわけにもいくまい。

あなたには退位してもらう。命があるだけ有難く思うがいい。

元の姿に戻ったドミネウスが言う。

調子にのるのも大概にしろ。荒事しか能のないクズめが!

ここをどこだと思っている?祭司である余こそ神殿の支配者!何人も余を従わせることあたわず。

箱よ!今一度余にチカラを!

ドミネウスは再び魔物に姿を変えた。

もっとだ!もっとチカラをよこせ!

エテーネ王国の未来のためならばどのような苦痛も受け入れてみせよう!

ドミネウスはより凶暴な魔物に姿を変えた。

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慈悲である。一瞬で息の根を止めてやろう。

クオードは一撃で吹っ飛ばされ、意識を失ってしまった。

かーたんゆあよ。我が王国を永遠のものとするため、その身を捧げよ!

襲い掛かってくるドミネウスをかーたんゆあが倒す。

元の姿に戻るドミネウス。

時見の箱の加護を受けた余が、指針書も持たぬ異国人ごときにおくれを取るとは。

箱よ、もっとだ!余にチカラを!エテーネの未来のために!

時見の箱から光が失われる。

どうした、箱よ!応えろ!

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その時、何者かがドミネウスの心臓を背中から一突きで貫く。

後ろを振り返るドミネウス。

背後には謎の黒衣の剣士が立っていた。

 

「この俗物が。」

 

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この剣士は何処かで見たことがある。

ナドラガ神をかーたんゆあが倒し、ナドラガ神の身体が崩壊をはじめた時にいた謎の黒衣の剣士だ。

その黒衣の剣士はこう言っていた。

「竜神の宿す、創生のチカラ。もらいうける。」

そして黒衣の剣士は竜神の心臓を手に入れ、姿を消した。

その黒衣の剣士がここにいる。

ドミネウスが最後の気力を振り絞って言う。

「・・・お前は?」

ドミネウスは黒衣の剣士に見覚えがないようだ。

黒衣の剣士はドミネウスにトドメを刺した。

黒衣の剣士はかーたんゆあに微笑みかけたあと、時見の箱に近づき手をかざす。

時見の箱が光を取り戻す。

しかし黒衣の剣士は手をかざすのを止めようとはしない。

何かのチカラを時見の箱に注ぎ込んでいるようだ。

キュルルが慌てた様子で現れる。

あれはヤバそうだキュル。命が惜しかったら一刻も早くここを離れたほうがいいキュ。

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黒衣の剣士が言う。

「箱よ!チカラを解き放て!」

時見の箱がさらに輝きを増す。

キュルルが驚く。

キュキュキュ!大規模な時空転移の予兆だキュル。

クオードが目を覚ます。

早く・・姉さんを・・。かーたんゆあ、持ちこたえてくれ。

メレアーデはまだ意識を失っている。

よかった。まだ息がある。

黒衣の剣士が笑いながら言う。

「フ、たっぷりと吸っておけよ。長い旅路になるのだから。」

 

時見の神殿の床が崩れ落ちる。

エテーネ王宮では大量のヘルゲゴーグが人々を襲っている。

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ファラスも交戦しているが、数が多すぎる。

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かーたんゆあは空中に投げ出され、落下している。 時見の神殿は黄色い光に包まれ、消えてしまった。

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キュルルが落下しながら言う。

たった今未来が変わったキュル!もうこの時代にとどまる理由はないキュ。ボクらの時代に帰還するキュ。

かーたんゆあはエテーネルキューブを起動し、現代へ戻った。

目を覚ますと、そこは賢者ルシェンダの執務室だった。

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よかった、目を覚ましたようだな。心配したぞ、かーたんゆあ。

覚えがないかも知れんが、そなた城門前の橋の上で倒れていたところを衛兵に発見され、運び込まれたのだ。

キュルルが現れる。

かーたんゆあ、すまなかったキュル。落下中のドサクサだったからいくつか手順をはぶいて強引に時間跳躍を実行したキュル。

そのせいでかーたんゆあの身体に負担をかけてしまったキュル。

賢者ホーローがやって来た。

大体の話はキュルルに聞いたぞ。今回もワイルドかつデンジャラスな旅路だったようじゃな。

うむ、おぬしの活躍の場は5000年前のエテーネ王国にまで広がってしまったか。感慨深いのう。

キュルルよ。まだ詳しく聞いてなかったが、未来が変わったと言っていたな。ドミネウス王の野望をくじいたことが、どう滅びの回避につながるのだ?

滅びが回避できたとは言ってないキュ。

なんだと!?

 

そこへ一人の兵士が慌てた様子でやって来る。

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「大変です!ルシェンダ様!とんでもないモノが現れ・・あれをなんと言い表してよいものやら・・」

「とにかく口で説明するよりもご自身の目で確認して頂いたほうが早いかと存じます。テラスまでご足労下さい。」

 

テラスへ移動するかーたんゆあたち。 賢者ルシェンダが言葉を失う。

なんなのだ、あれは・・・

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雲か、いや、卵のようにも・・・なんじゃ?わしわ幻でも見とるんか・・・

荒廃した未来でボクとかーたんゆあが見た、世界に滅びをもたらす存在だキュ。

賢者ルシェンダが上空を再び見上げる。

あれか、お前たちが未来で見たというのは・・

ボクの感知した未来の変化はこのことだったんだキュ。

未来は変わり、滅びの未来の訪れが早まったキュル。

あれこそが、この世界に滅びをもたらす終焉の繭なんだキュル。

レンダーシアの上空に巨大な白い繭が浮かんでいる。

繭のまわりは瘴気が渦巻いている。

そして・・繭の中では巨大な赤い目が怪く光っている。

一旦、執務室に戻るかーたんゆあたち。

あまりの衝撃に言葉もでんな。今のところあの繭による被害報告は届いていないが。

あのような不気味なモノがなんの害意もなくただそこにあり続けるなどという事は決してないだろう。

キュルルの言うように、あれが我々に滅びをもたらす存在だというならば、何をもってしても排除せねばならん。

まずは近日中に調査隊を結成し、あの繭についての情報を集めてみる。

その結果いかんで、アンルシアや勇者の盟友であるそなたにも協力をあおぐことになるだろう。

今すぐどうこうという訳ではないが、覚悟だけはしておいてくれ。

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 こちらの文章は

ドラゴンクエストX(DQ10)ネタバレストーリーまとめ 様より

お借りさせていただきました。