賢者ホーローからかーたんゆあ宛に手紙が届いた。 かーたんゆあに会いたいと言うので、待ち合わせ場所である真グランゼドーラ城前の広場に向かった。
おお、かーたんゆあ。わしからの手紙は読んでくれたか?おぬしにぜひとも会いたくてのう。
聞いたぞ。竜族の世界ナドラガンドでワイルドかつデンジャラスな冒険をくり広げてきたそうじゃな。 そんときの話をわしに聞かせてくれんか?
かーたんゆあはナドラガンドでの出来事を賢者ホーローに話した。
うむ。おぬしの活躍の場はもはやアストルティアに留まらずと言ったところか。
なんと、ナドラガンドで再び弟と出会えたのにまた別れることになってしまったとな。 そうか、おぬしたちふたりに課せられた運命はなんとも残酷なものじゃのう。
かーたんゆあは弟が別れ際に残していった銀色の小箱を賢者ホーローに見せた。
ほう、妹が残していったモノを持っているというのか? それは興味深いのう。
ふーむ、なんじゃろうな。これは。おそらくは錬金術で作られたなんらかの装置だと思うんじゃが。
お、こんなところにボタンが隠されているようじゃ。これは押さずにはいられまいて。
賢者ホーローが銀色の小箱に隠されたボタンを押すと、箱が緑色に輝き出した。
すると、かーたんゆあの身体は小箱に吸い込まれ、姿を消してしまった。
がっくりとうなだれる賢者ホーロー。
ううむ、どうやらルシェンダさまにちゃんと報告しておかねばならぬ事件が発生してしもうたようじゃな。
一方かーたんゆあは異空間をさまよっていた。
そして緑色の光に吸い込まれると、
今まで見たことがない場所に姿を現した。
かーたんゆあの手には銀色の小箱が握られている。
その場所には一匹の黒いネコと女性がいた。 黒ネコには黄色い星のチャームがついた首輪がまかれ、尻尾には大きな赤いリボンが付けれれている。
女性は読書に夢中でかーたんゆあの姿に気づいていない様子だ。
黄色い星のチャームが付いたネックレスを付けて、胸元に大きな赤いリボンがついたドレスを着ている。
黒猫が先にかーたんゆあの姿に気が付き、女性に知らせる。
どうしたのクロちゃん、おなか空いちゃったのかな?
黒猫の名前はチャコルと言うようだが、この女性は「クロちゃん」と呼んでいる。 その時、女性もかーたんゆあの姿に気づく。
あら?お客様の訪問なんて、今日の予定にあったかしら。
あなたとは初めて会うわよね。ええと、私の名前はメレアーデ。ここの屋敷の主の娘よ。
それでいつ、この部屋に入ったの?私ぜんぜん気づかなかったわ。すごいのね、あなたって。 あなたのファッションもずいぶんと個性的で興味深いわ。どこのお店で買ったのかしら?
うーん、なんだかあなた。何が起こったかよくわからないって顔をしているわね。 もしかしてここが有名なドミネウスのお屋敷ってこともあなたにはわかっていないのかしら?
でもさすがにこのエテーネ王国にいてそれを知らないってことはないわよね?
その時、女性の召使いが部屋に入ってきた。
「メレアーデ様、お待たせいたしました。お茶のおかわりをお持ちしま・・・」
そこまで言った時、かーたんゆあの姿に気がつき、叫び声を上げる。
「きゃー!くせ者です!!」
その声を聞きつけ、部屋に男性がかけつける。
今の悲鳴はなんだ!入るぞ、姉さん。
どうやらメレアーデの弟のようだ。
弟は入ってくるなりかーたんゆあを問い詰める。
貴様、どこから入った?ここをドミネウスの屋敷と知っての狼藉(ろうぜき)か!
ちょっと待って、クオード。この人も何かとまどっているみたい。まずは話を聞いてみるべきよ。
しかしクオードという名の弟は姉の話を全く聞かず、さらにまくし立てる。
姉さんは下がって!無断で人の屋敷に立ち入るような相手だ。俺たちの命を狙う暗殺者かもしれない!
クオードはそう言うと、いきなりクモノを仕掛けてきて、かーたんゆあの身体の自由が奪われる。
動きは封じた、よし、ひっとらえろ!
クオードが使用人に命じる。 かーたんゆあはクオードに捕らえられてしまった。 その時、かーたんゆあのそばに落ちていた銀色の小箱にクオードが気づく。
む、これは?
銀色の小箱を手に取り、念入りに観察するクオード。
エテーネ王国の技術が使われているな。だが、なんだ?それだけではないように思える。 何にせよ、王都に忍び込んで盗み出したものに違いないだろう。これは返してもらうぞ。
銀色の小箱はクオードに取り上げられてしまった。
空いている部屋にぶち込んでおけ。しっかりカギをかけるのを忘れるなよ。
かーたんゆあは身動きが取れないままメレアーデの部屋から連れ出され、物置に閉じ込められてしまった。
物置にベッドがあったので少し休むことにしたかーたんゆあ。
なんだか妙に身体が重く、しばらくの間、ベッドに横になったまま動けなかった。
外からゆっくりとこちらに近づく足音が聞こえてくる。 かーたんゆあは慌ててベッドから起き上がった。 しばらく横になっていたおかげで、疲れはすっかり取れたようだ。 部屋の扉外からメレアーデの声が聞こえる。
ねえ、私の声、聞こえる?今開けるからちょっと待ってね。
メレアーデがカギを開けて部屋の中に入ってきた。
よかった、元気そうね。本当にごめんなさい。弟のクオードはせっかちで。
まったくあの子ったら、人の話を聞いてくれなくて本当に困っちゃうわ。 と、ひとまず私たちの事は置いときましょう。
さて、まずはあなたの名前を教えてくれる?
かーたんゆあは自分の名前を名乗った。
かーたんゆあっていうの?そう、とても素敵な名前ね。 あなたのこと、クオードは極悪人のように言ってたけど、私にはとてもそうは思えないわ。 だって、あなたはとても優しそうな目をしているもの。私、人を見る目には自信があるの。 だからここから出してあげる。
大丈夫。後のことは心配ないわ。クオードも主都に出かけちゃったし。 それで、あなたはどうやってここに来たの?エテーネ王国の人じゃないみたいだけど。
かーたんゆあはこれまで起きたことを正直に話した。
え?銀色の箱のチカラでここに飛んで来たんですって?
それじゃあ、あの箱がないと帰ることも出来ないってことじゃない。 でも心配しないで。クオードはこの家から箱を持ち出したりしてないわ。
あとでゆっくり調べるつもりで自分の部屋にしまってあると思うの。あの子のことだからきっとそう。 クオードの部屋を探せばきっと銀色の箱が見つかるはずよ。
あなたは私のお客さんってことにしてあるから少しくらいうろついても問題ないわ。クオードの部屋は3階の西側よ。
かーたんゆあはクオードの部屋で銀色の箱を見つけた。
銀色の箱、見つかったのね。これでかーたんゆあも一安心。 ところで、ずっと気になってたけどその箱って何なのかしら。クオードはエテーネのものって言ってたけど。
黒猫のチャコルが部屋に入ってきたが、メレアーデは全く気づかない。
あなたにもよくわからないの?もしかして帰り方もわからないって言うんじゃないわよね?
突然黒猫のチャコルが目の前に現れてびっくりするメレアーデ。
ひゃあ! あらクロちゃん、どうしたの?
スカートのすそをくわえて一生懸命引っ張る黒猫のチャコル。
ああん、もうクロちゃんたら。そんなにスカートのすそを引っ張らないで。
ごめんなさい、かーたんゆあ。クロちゃんが私を呼んでるみたい。きっとお腹が空いたんだわ。 私ちょっと行ってくるわ。すぐに戻るから話しの続きは後でね。
メレアーデは黒猫のチャコルを追いかけて部屋から出ていってしまった。
部屋に一人取り残されたかーたんゆあ。
すると、どこからともなく声が聞こえてきた。
「かーたんゆあ、屋敷の3階、テラスへ来て。今すぐに。」
かーたんゆあは不思議に思いながらも、3階のテラスへ向かった。
テラスからは浮遊する屋敷や城が見えた。 かーたんゆあがいるこの屋敷も浮遊しているようだ。
するとそこに、メレアーデがやって来た。
しかしメレアーデは先程着ていたドレスではなく身軽な服装をしている。
雰囲気も少し違うようだ。
やっと会えた。 かーたんゆあ、あなたにこれを託したいのです。
メレアーデはそう言うと、赤色の結晶石を差し出した。
エテーネ王国の王都、キィンベルへ。私の弟、クオードに会い、この記憶の赤結晶を渡して下さい。 そして必ずクオードとともに記憶の赤結晶の内容を確認するのです。
かーたんゆあはメレアーデから記憶の赤結晶を託された。
ですがその前に、あなたは見なければならない。
メレアーデは不思議なチカラでかーたんゆあのもっている銀色の箱を引き寄せた。 宙に浮かんでいる銀色の箱は緑色に光っている。
この世の終末を。
メレアーデがそう言うと、かーたんゆあの身体が銀色の箱に吸い込まれた。 メレアーデが浮遊している隣の屋敷を見上げる。
かーたんゆあ、あなたを信じているわ。
かーたんゆあが気がつくと、空を闇が覆い尽くしていた。 目の前にはグランゼドーラ城が見える。
そして、空の中心には巨大な繭(まゆ)が浮かんでいた。 その繭からは禍々しい瘴気が漏れ出し、赤黒い光を帯びている。
「かーたんゆあ、ボクの声、聞こえているキュ?」
頷くかーたんゆあ。
「聞こえていることを確認したキュ。」
どうやら声は銀色の箱から聞こえているようだ。 銀色の箱を眺めていると、突然中から何かが飛び出してきた。 飛び出してきたのは、小さな妖精だった。
水色の身体に、緑のとんがり帽子と緑のマントをつけている。 口は黄色いクチバシになっていて、ふわふわと空中を飛んでいる。
「現在の状況を説明するのでだまってボクの話を聞くキュ。」
現在地はレンダーシア大陸。ただしキミが知る時間軸より未来の、滅亡を迎えたレンダーシアだキュ。
おっと、自己紹介を忘れていたキュ。 ボクは、そうキュね。キュルルという名で呼んでほしいキュ。
時の妖精と思ってもらえれば概ね支障はないはずキュ。
キュルルは銀色の箱を引き寄せた。
ついでに言っておくと、このキューブはエテーネルキューブ。いわゆるひとつの時間跳躍制御装置キュ。
エテーネの民がその身に宿す時渡りのチカラを使い、時間と空間を超えた精密な移動を可能にするものだキュ。 キューブを使わずに時間跳躍をすると、時間がズレたり、目的地を見失ったり、まあ、ロクなことにはならないキュ。
キミからは強い時渡りのチカラが感知できるけど、どうも使い方がわかっていないようだキュ。 だからこのボクがキューブを使ってチカラの調整と時間跳躍ポイントの計算をしてフォローしてあげることにするキュ。
というわけで、この危険な世界から即時退散することをボクは提案するキュ。
くわしい説明は後でするキュ。キューブの緊急起動を開始するキュー。
キュルルがエテーネルキューブを操作し、現代の真のレンダーシアに戻ることが出来た。 賢者ホーローの目の前に突然姿を現すかーたんゆあ。
おおお、返ってきおったか。心配したんじゃぞ、かーたんゆあ。 突然目の前から消えてしまうからそりゃあもうあわてまくったぞ。
ふーむ、どうやらおぬしは、わしには予想もつかぬ体験をしてきたように見えるな。 今回のことはルシェンダさまにもちゃんと報告してあるんじゃ。そちらで詳しい話を聞こうではないか。
かーたんゆあよ。今すぐに城の2階にある賢者の執務室へ来てくれ。
かーたんゆあが賢者の執務室に行くと、すでに賢者ルシェンダと賢者ホーローが待っていた。
おお、かーたんゆあ。よく来てくれた。ホーローから話は聞いているが、一体そなたに何があったのだ?
かーたんゆあはエテーネルキューブを見せ、エテーネ王国へ飛ばされメレアーデたちと出会ったこと、そして破壊の限りをつくされたレンダーシアの大地に行って来たことを二人に語った。
なんと、エテーネ王国に行ったとな?エテーネの民の末裔の一人としてこれは見過ごせん事態ではないか。
たしかエテーネ王国は5000年ほど前に滅びたとされる国だな。 つまりそなたは、はるか過去の世界へと行っていたということになる。
時渡りのチカラが発現したというわけか。 しかし破壊されたレンダーシアとは一体どういうことなのだ?
かーたんゆあの持つエテーネルキューブが緑色に光りだす。
疑問点の解消が必要と判断したキュ。詳細な説明はボクがするキュ。
エテーネルキューブからキュルルが現れた。
ボクのことはキュルルと呼ぶキュ。これを住居にしている時の妖精キュ。
時の妖精?そのような存在は聞いたことがないが。
時を渡るエテーネルキューブに宿り、そのチカラを制御することが出来るから時の妖精と名乗っているキュ。 ある時キューブを起動した人物、妹と出会い、ともに過ごすことになったキュ。
賢者ホーローがキュルルに近づく。
ほうほう、妹と一緒に暮らしていたと言うのか。もう少し詳しく教えてくれんか?
キュルルがそっぽを向く。
ダメだキュ。別時間軸の人間にこれ以上のことは語れないキュ。時間波動のゆらぎを避けるためキュ。
賢者ルシェンダが話をとめる。
時の妖精とやらのことは今はよい。気になるのはかーたんゆあが行ったという破壊されたレンダーシアについてだ。 何か知っているなら聞かせてくれ。
あれは一言で言えば少し先の未来キュ。 この世界は近いうちに滅び、終末の光景へと成り果てるキュ。
そんなバカな。とうてい信じられぬ話だ。 しかし、他ならぬ主人公がその目で見てきたのならば信じぬわけにはいくまい。 我々に滅びの未来を回避する手段は何かないのか?
可能性ならあるキュ。かーたんゆあが過去から持ってきた物体から大きな時間波動のゆらぎが観測できるキュ。
賢者ホーローが考えている。
過去から持ってきた?そう言えばエテーネ王国で会った女性から記憶の赤結晶を預かったとか言っておったな。
キュルルが賢者ルシェンダに言う。
その記憶の赤結晶をあるべき時間、あるべき場所へ運ぶことでゆらぎは収束するはずキュ。 ゆらぎの収束により、一度確定された未来が異なる未来の可能性に紡ぎなおされ、滅びの光景が回復出来るかもしれないキュ。
たしかかーたんゆあは、その記憶の赤結晶をクオードとやらに届けろと言われていたのであったな。 そうか、どうやらかーたんゆあにはもう一度過去へと飛んでもらう必要があるようだ。
ただ、現状ではそれは無理だと言わざるを得ないキュ。 キューブのエナジー残量がゼロに近く、再度の時間跳躍は不可能だキュ。
アルケミダストが入手出来れば、キューブにエナジー供給が可能だキュ。 アルケミダストは高位の錬金術をした際に作られる残留物で、通常は廃棄されるけど、特殊な方法でエナジーに変換できるキュ。
でも職人が行うツボ練金やランプ練金や、かーたんゆあの錬金釜程度の練金ではアルケミダストは作られないキュ。
エテーネの島に行ってみるといいキュ。バルザックの遺産があるかもしれないキュ。
バルザック、その名は聞いたことがある。 究極へ至らんとした錬金術師であると。
自らの術を高めるため、人の道を外れた非道の錬金術師の名前キュ。妹から聞いたんだキュ。
バルザックはエテーネの島のあちこちに祠を立てて、多くの錬金術師をおびきよせ、そのチカラを奪ったらしいキュ。 その祠が遺跡として残っているキュ。
エテーネ島に住む錬金術師ならおそらく何か知っているはずキュ。 説明は完了したキュ。それじゃ、ボクは失礼するキュ。
キュルルはエテーネルキューブの中に消えた。 賢者ルシェンダが頭を抱える。
今はそれに期待するしかあるまい。かーたんゆあにエテーネの島まで行ってもらうことにしよう。 そなたがエテーネ島に住む錬金術師に心当たりがあるならば、まずその人物と会うことから始めてみてくれ。
かーたんゆあはスレア海岸に住むイッショウを訪ねる際、少し寄り道をした。
真のエテーネ村で、シンイが村を復興するので手伝ってくれと言われていたのだ。 村人を増やすために、以前エテーネ村に住んでいた住人に声をかけ、村人を増やしていくかーたんゆあ。 昔住んでいた自分の家に戻り、タンスの中を整理していると妹のメッセージがあることに気がついた。
#あたしはキューブを手に入れてから村が滅ぶ運命を変えようと、何度も時を越えたけどあの滅びの時には辿りつけなかった。
#何度やっても数年前か数年後に着くし、時を待とうとすれば他の時代に飛ばされる。運命を変えることをこの世界が拒むみたいに。
#だからあんたたちに村の復興を託すことにしたんだ。
#この美しい故郷に、あたしの大切な人に、どうか手を貸してあげてほしい。
手伝いを終えたかーたんゆあは、スレア海岸に住むイッショウを訪ねた。 イッショウはバルザックの遺産について心当たりがあるという。 イッショウに場所を聞き、かーたんゆあはその遺跡へ向かった。
遺跡にいた魔物を倒すと、魔物はスライムに変化し、アルケミダストを落としていった。
キュルルが姿を現す。
ボクの解析によると、ただのスライムがアルケミダストを体内に取り込んで肥大化していたものと判断デキルキュ。 かーたんゆあ、これだキュ。アルケミダストの塊だキュ。ここへキューブを持ってくるキュ。
かーたんゆあはエテーネルキューブをアルケミダストに近づけた。
さっそくエナジー変換してキューブにチャージを開始するキュ。
エテーネルキューブにアルケミダストが吸い込まれる。
エナジーが完全にチャージされるまでしばらく時間がかかる予定だキュ。 かーたんゆあには、外見的要素が生体継続時間と一致しない女賢者に報告しに戻ることを提案するキュ。
かーたんゆあは賢者の執務室に戻った。
かーたんゆあ、ご苦労。時の妖精の言っていたアルケミダストは手に入ったのか?
かーたんゆあがエテーネルキューブを取り出すと、キュルルが現れた。
キューブへのエナジーチャージは先程完了したキュ。
おお、つまりキューブはすぐにでも使えるということだな。
ではかーたんゆあよ。滅びの未来を食い止めるためにふたたび過去の世界へ向かってくれるか? またしてもそなたに頼ることになるが、これは時渡りのチカラを持つそなたにしか出来ないことなのだ。
賢者ホーローが近づいてきた。
その前に言っておきたいことがある。わしはエテーネ王国について知るため各地の文献をあさってきたのじゃが、高度な錬金術により栄華を誇った王国だが、5000年前に突如として滅んだとしか記されてはおらんかった。
つまるところおぬしはこれから滅んだ原因も定かではないエテーネ王国へと行かねばならぬのじゃ。 そしてそこでの選択が、我々の未来をも変えていくことになるやもしれん。
おぬしの持つ時渡りのチカラも決して万能なものではない。これまで以上に慎重な行動を心がけるのじゃ。
キュルルが時間跳躍の準備を始める。
それじゃ、時間跳躍を開始するキュ。時間設定5012年前。
ポイント設定、エテーネ王国。メレアーデのいた屋敷にピンポイントで行けるように設定するキュ。
設定完了。エテーネルキューブ、起動するキュ。
エテーネルキューブが起動し、かーたんゆあは5012年前のドミネウスの屋敷へ移動した。
その様子を見守る賢者ルシェンダ。
頼んだぞ、かーたんゆあ。
このお話の続きはここから見るッキュ!
エピソード26-2 5000年の旅路 遙かなる故郷へ Ver.4.0へ
こちらの文章は
ドラゴンクエストX(DQ10)ネタバレストーリーまとめ 様より
お借りさせていただきました。